昨日の帯地を、おひな様の衣装に仕立て着せ付け!
屏風や小道具など誂えお客様の手元に届く親王飾りとなります。
出来上がりの人形を頭の中で構成して柄・色の位置など帯地にしか出せない気品・本物・豪華・ダイナミックさを上品に衣装にして着せ付けします。
基本は人間と同じく背筋が伸び、真っ直ぐな凛とした人形が良いでしょう。
飾り価格の変動は人形本体が大きく左右する事が多いです。
衣装作りに特筆すべき所は、表に見えない部分での材料、型紙作業工程などで人形の形になった時、線を出し柔らかさを持たせる事で優しさ気品・上品さをもたせます。
帯地は幅・柄部分が限定されています。失敗は許されません。
こちらの衣装は型取りだけで3日間!!
特徴は殿・姫どちらも共柄、袖の形がハマグリのように合わさっています。
(袖口上から下バランス良く思考)
姫は特別花のつぼみの様に振付いたしました。
♦職人の思い。時代とともに変わる節句人形の役割。(粟生人形)
いま、節句の人形は、世代を超えて家族をつなぐ役割を担うようになっています。
時代が変わっても親が子を想う気持ちは変わりません。節句人形は誕生してから年に1度、その想いを伝える一つの手段としてもその役割を果たしてきました。しかし現代では、子供が生まれてから成人するまで、共に歩むことのできる物が少なくなっているのではないでしょうか?昔のような大家族は少なくなり、家族や親戚とのつながりまで薄くなっているように感じます。その中にあって節句人形は、生まれたときに贈ってくれた人の思いや愛情を感じられるもの。お子様はそばにその人形があることで、つながりを感じながら成長を重ねられるはずです。かわいいお子様のために明るく楽しい節句をお迎えください。